黒部峡谷 下の廊下・水平歩道
紅葉の名所は数あれど、その時期しか歩けないという点で黒部峡谷下の廊下は唯一無二の存在なのではないでしょうか。通過可能な期間はルート整備が終わる9月末から初雪の降る10月末までの約ひと月。昨年の10月下旬に歩いてきたのでその記録を。
このコースは黒部立山アルペンルート黒部ダム駅からはじまります。賑やかな黒部ダム・立山方面には目もくれず非常口のような通路を通って日電歩道方面へ。ただ、この時期は下の廊下を目指すハイカーもかなり多く、登山装備の人の約半数は立山室堂ではなくこちら方面に歩いていった印象です。
去年は紅葉のハズレ年と言われていましたが、今見返すととても綺麗です。コースの最初は河原歩きといった趣。
標高自体はずっと1000mちょいで変わらないのですが、どんどん水辺から離れていって崖が切り立ってきます。
つくりものみたいに水が綺麗です。
ルートは仙人谷ダム内部へ。
高熱隧道の中はサウナのように暑くなっています。
宿泊地の阿曽原温泉小屋に到着。お風呂は基本的に男女1時間交代制。ゆったり入れるのはお昼過ぎの1ターンだけで夕方からは芋洗状態のようです。
テント場も満員御礼、ハイシーズンは風呂場のすぐ傍までテントが張られているのが普通だそうです。
2日目は水平歩道を通ってトロッコ列車の欅平駅まで。黒部ダム建設のために人の手で渓谷に溝を掘って作られた道です。
踏み外せば崖下まで真っ逆さまの道ですが、道幅は結構広いところも多いのですれ違いに困ったりはしませんでした。
そんなこんなで欅平駅に到着。トロッコ列車は通常車両と値段の高いリラックス車両があるのですが、始発便はリラックス席のみの編成だったので見送って次発に乗りました。それでも朝早かったので僕が乗車した富山方面の乗客は数人、すれ違う逆方向の列車は満員でした。