大キレットと涸沢カール
2018年10月はじめ、北アルプスの大キレットを歩いてきました。
今秋は週末ごとに来る台風の影響で、なかなか紅葉シーズンのアルプスに行けずにいました。なんとかラストチャンスの連休に上高地へ向かう事ができました。
台風25号の影響をなるべく避けるため、土曜の夜行バスで日曜朝に上高地に入り、午前中はあまり標高を上げずにゆっくり歩いて、晴天予報の日曜日に大キレットと涸沢カールへという、1泊2日の予定にしました。初めて渋谷発のさわやか信州号を利用してみましたが、東急の車両は4列でもゆったりとした席でとても良かったです。
おそらく直前まで雨が降っていたであろう薄暗い上高地に5時半頃に到着し、ゆっくり準備をして6時スタート。ただ、通過する山小屋の食事提供時間には少しづつ早すぎたので、上高地バスターミナルで朝食セットでも食べてから7時出発→槍沢ロッジあたりで軽食というプランでもよかったかもしれません。
少し風があるものの標高2000mあたりはなかなかの晴天、こちらの写真は槍ヶ岳っぽく見える岩の槍見。
槍沢ルートの紅葉はなかなか進んでいました。見えてきた山の上方は完全に雲の中…
天狗原分岐を南岳方面へ、来てみたかった場所のひとつである天狗池に到着。条件が良ければ水面に槍の穂先が映るそうですが今日は残念。ただ、この天狗原・氷河公園エリアはとても綺麗で歩いている人も少なくて良かったです。
山頂直下の岩場、完全にガスの中。13時頃に南岳小屋のキャンプ場へ到着。
テントの受付をして豚骨醤油ラーメンを頂きました。冷えた身体に染み渡ります。軽食の提供は13時半までだったので食べられて良かったです。その後、テントを張ってコーヒーを淹れて、少し昼寝。
起きてからカレーメシとスープで夕食を済ませると、一気に雲が晴れてきました。
獅子鼻展望台からあした向かう穂高岳方面。
南岳に登り返して今日初めて見られた槍ヶ岳。
南岳小屋のテント場は笠ヶ岳方面が開けた好ロケーション。外トイレも綺麗、10箇所くらい風よけブロックも積み上げてあり、地面も平らなところが多くてとても過ごしやすかったです。オススメ。
翌日は2時くらいに起きてしまったのですが、お湯を沸かしてしっかり目に朝ごはんを食べ、ヘッドライトが要らなくなる明るさになった5時45分くらいに出発。
朝焼けに染まる穂高岳。いよいよ大キレットに突入です。風も弱く、歩き出しの時に防寒に着ていたレインジャケットも早めに脱ぎました。
時期が少し遅いためか歩いている人もまばら。北穂高まで、すれ違ったのも追い抜いたのも数組づつでした。
太い鎖や足場が要所には整備されていて、岩のホールドも掴みやすいので慎重に進めば大丈夫だと思います。
2時間くらい岩場を歩き続けて北穂高小屋に到着。急に大勢の人で賑わっていました。山で初めてフルーツ缶を購入してシロップまで飲み干しました。
北穂高小屋のテラスからのキレットと槍ヶ岳。予報通り天気も最高でした。
そして一度は来てみたかった秋の涸沢へ下りてきました。紅葉は終わりかけていましたが綺麗でした。おでんとコーラで補給。
通常の横尾へ下るコースは渋滞が懸念されたので、破線ルートのパノラマコースで下山。アップダウンや歩幅の狭いトラバースが多かったです。
13時頃上高地に到着。松本駅方面のバスが16時過ぎの便まで満席という案内に焦りましたが、お風呂に入ってひとつ先の帝国ホテル前バス停で待っていたら、増便の空席に乗ることができて一安心。松本駅で早めの夕食を食べてから予約済みの特急あずさで帰りました。
おそらく今シーズン最後の北アルプス、気持ちの良い秋晴れの中で歩けて良かったです。